記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。 Copyright © 2010-2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

室町・戦国時代の歴史・古文書講座

歴史学研究者、古文書講師の秦野裕介がお届けする室町・戦国時代の知識です。

「日本通史の決定版」発売に便乗してみる

日本通史の決定版と銘打った本が大評判(いろんな意味で)。
ここは一発『天皇紀』でも執筆して儲けるか。
というわけで出版企画書を書いてみた。
(最後のオチは立命館アジア太平洋大学の学生さんはわかるんじゃないかな。基本は最後のオチにつなげるネタです)
 
企画概要
著者が立命館アジア太平洋大学で2012年から2017年まで講義した「日本の歴史JA・JB」の内容をもとに、いつも時間切れで終わる2・26事件以後を付け加え。
国際社会で活躍する人材を養成する立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部・国際経営学部の学生に、日本のあり方を考える際のベースとなる知識をコンパクトかつ興味を持ってもらえるように講義してきた内容を活字化。大学の一般教養の講義なので、最先端の研究成果に目配りしつつ歴史に詳しくない人々にも興味を持ってもらえるように構成。
 
著者プロフィール
株式会社歴史と文化の研究所客員研究員
専攻:日本中世史、これまで日本国王号、倭寇、中世の北海道、室町時代天皇について論文を執筆
大学講師として20年にわたり大学生に歴史の面白さ、歴史を学ぶ意義を教え続ける。
 
はじめに
我々は何者か、我々はどこからきてどこへ向かうのか
天皇と日本が不可分の理由
 
第1章 天皇の始源
神武天皇は何か
崇神天皇は初代天皇
応神天皇の時に王朝交代はあったのか
雄略天皇の偉業
継体天皇は王朝交代か
安閑・宣化・欽明朝をどう考えるか
崇峻天皇暗殺の黒幕は蘇我馬子
聖徳太子はいたのか
 
第2章 天皇の完成
大化の改新はあったのか
斉明天皇はなぜ百済を救援したのか
天武天皇はなぜ「天皇号」を作り上げたとされるのか
持統天皇による古代王権の完成
元明元正天皇の戦い
孝謙称徳皇帝の意味
 
第3章 東アジアの激動の中で
平安京遷都はなぜ行われたのか
平城太上天皇太上天皇製の終焉
嵯峨天皇における転回
清和天皇と人臣摂政の意味
東アジアの大変動を乗り切った宇多天皇菅原道真
冷泉天皇円融天皇による皇統の分裂
三条天皇と皇統分裂の終焉
後三条天皇による天皇権力の構築
白河天皇による院政の本質
 
第4章 武家政権天皇
「王家」を創出した鳥羽天皇
後嵯峨天皇と中世天皇制の完成
後宇多上皇の皇統統一策
 
第5章 動乱期の天皇
後円融上皇足利義満
後土御門天皇と応仁・文明の乱
後柏原・後奈良天皇と戦国武将
 
第6章 安定期の天皇
東山天皇における大嘗祭の復活
光格天皇における朝幕関係
孝明天皇の登場
条約勅許
孝明天皇と幕末の政争
 
第7章 明治天皇
宮中から大元帥陛下へ
不平士族の反乱
国家体制の整備
日清・日露戦争と万国対峙の達成
 
第8章 大正天皇
心優しい天皇
桂園時代
 
第9章 昭和天皇
生まれついての大元帥陛下
第一次世界大戦後の摂政としての外遊
ベルサイユ体制
ワシントン体制と幣原外交
金融恐慌と田中義一内閣の成立
統帥権干犯批判
5・15事件
斎藤実内閣と国際連盟脱退
滝川事件と帝人事件
天皇機関説と「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」
国体明徴声明と大日本帝国憲法の死文化
2・26事件と昭和天皇
宇垣一成内閣不成立と近衛文麿内閣
日中戦争と「爾後南京政府を対手とせず」
米内光政内閣倒閣と日独伊三国軍事同盟
日米交渉の行き詰まりと近衛内閣から東条英機内閣へ
東条内閣倒閣と終戦交渉
鈴木貫太郎内閣と敗戦
 
昭和天皇の戦犯回避
日本国憲法制定過程
高度経済成長とミッチーブーム
昭和天皇の戦争責任の議論
昭和天皇と沖縄
昭和の終わり
 
第11章 (仮題)今上天皇と平成の時代
日本国民統合の象徴として
バブル崩壊と失われた20年
平成の終わりへ
 
おわりに
日本はどこへ向かうのか
 
学生の声(想像)
「せっかく赤い香辛料で味付けした鳥唐揚げ弁当を食べていたのに秦野の鼻をすする音や咳払いの合間に聞こえる斉明天皇百済救援を決めた理由やらどうでもいい話を聞かされて食欲がなくなった。勘弁してほしい」