第18回京都学セミナーが無事終了しました!
京都歴史回廊協議会主催の第18回京都楽セミナー「後花園天皇と嘉吉の乱・応仁の乱」本日無事終了いたしました。
後花園天皇が数多くの戦乱に関わる中で自らのプレゼンスを高めていく過程についてお話ししましたが、その中で自分なりに先行研究をまとめていく中でお伝えしたかったのは、朝幕関係を対抗関係で見ていくのではなく、win-winの関係で見ていくべきだということでした。
質問については、なぜ改元がしばしばおこなわれたのか、ということが複数の方から出されました。
確かに後花園天皇は改元の多い方に属します。特に後花園の前の後小松・称光天皇の「応永」年号は35年も続き、また次の年号の文明も18年続いています。
これについては、辛酉革命(永享→嘉吉)と甲子革令(嘉吉→文安)が挟まっており、また疫病や天災が続発したために必然的に改元が増えている側面はありますが、後花園自身が改元を好んだのではないか、という見通しを出されまして、私もそれについては史料的な裏付けは取れませんが、同意します。
また征夷大将軍が、節刀を授与され、天皇に代わって初段できるにも関わらず、天皇の綸旨を奏請していることについては、将軍権力の変化と捉えるべきではないか、というご意見も出されました。他には嘉吉の乱で赤松邸に行った理由についての確認、崇光と後光厳の関係性についての質疑など、時間の限られた中でも充実した質疑になったと思います。
今日は風も強い中、定員近くの方々にお越しいただき、大変感謝いたしております。また質問・ご意見をいただいた方々にお礼申し上げます。最後に事務局の皆様にはお世話になりました。合わせてお礼申し上げます。
ありがとうございました。