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室町・戦国時代の歴史・古文書講座

歴史学研究者、古文書講師の秦野裕介がお届けする室町・戦国時代の知識です。

後花園天皇の生涯−康正二年正月一日〜十二月晦日

ちなみにこの年は後花園天皇が仙洞御所に方違え行幸を頻繁に行っています。仙洞御所の主の父の法皇貞成親王)が病気になっていたようです。この年八月二十九日、八十五歳で「崩御」します。

貞成親王が実際に法皇待遇だったのは「崩御」という表記からも明らかですが、薨ずと書いてある史料もあって、実際のところはより慎重に検討する必要があります。

康正二年
正月一日、四方拝、御薬供、元日節会
師郷記、続史愚抄
五日、叙位
師郷記、続史愚抄
七日、白馬節会
師郷記
八日、太元帥法
続史愚抄
十一日、県召除目延引
続史愚抄
十六日、踏歌節会
師郷記
二月三日、大原野祭延引
師郷記
四日、祈年祭延引、この夜別殿行幸
師郷記
七日、釈奠延引
師郷記
八日、春日祭
師郷記
十三日、園韓神祭延引
師郷記
十五日、大原野祭追行
師郷記
十七日、釈奠追行、ただし宴穏座を停止
師郷記
二十五日、再び園韓神祭延引
師郷記
三月三日、御燈、御拝
師郷記
二十四日、方違として仙洞御所に行幸、翌朝還御
師郷記
二十九日、県召除目追行
管見記、師郷記
この日、造内裏紫宸殿、春興殿、清涼殿ならびに諸門等の木作始、立柱上棟などの日時を定める。紫宸殿、春興殿などの木作始あり
師郷記(十二日・二十二日・三月三日・二十九日)、管見記、続史愚抄
四月一日
旬、平座
五日、法勝寺大乗会
師郷記
九日、方違として仙洞御所に行幸、翌朝還御
管見記、師郷記
十一日、紫宸殿立柱上棟始、次いで破風葺檜皮日時定
管見記、師郷記、皇代年略記、修法部類記
十三日、吉田祭延引
師郷記
二十一日、平野祭追行、松尾祭ならびに日吉祭は延引
師郷記
二十二日、賀茂祭、梅宮祭
師郷記(二十二日、二十三日)
二十五日、吉田祭追行
師郷記
五月二日、別殿行幸
師郷記
十九日、止雨奉幣
師郷記
二十五日、仙洞御所に行幸、翌朝還御
管見記、師郷記(二十四日、二十五日)
二十六日、止雨奉幣
師郷記
三十日、権大納言日の家秀(秀光)に内大臣追贈宣下
師郷記
六月七日、来月遷幸御祈の日時定
師郷記
十一日、月次祭、神今食を行う、この日祈年祭を追行
師郷記
十二日、足利義政、参内して物を献ず
師郷記
十三日、別殿行幸
師郷記
十四日、祇園御霊会を延引
師郷記
二十七日、遷幸御祈八社奉幣、御拝
師郷記
三十日、大祓
七月二日、新造内裏遷幸已前御祈諸社御読経日時、僧名および遷幸日時以下条々の定あり
管見記、師郷記、康正二年八社仁王経御読経記
四日、日吉祭追行
師郷記
六日、新造内裏諸門立柱上棟あり
管見
十日、この日より新造内裏で安鎮法を行う、十六日結願
師郷記(十日・十四日・十六日)、修法部類記、続史愚抄
十二日、祇園御霊会追行
師郷記
二十日、東洞院殿より新内裏土御門殿に遷幸
管見記、師郷記、皇年代略記、続神皇正統記続史愚抄
二十五日、将軍足利義政参内
師郷記
二十六日、別殿行幸
師郷記
八月四日、北野祭、同臨時祭
師郷記
十五日、石清水八幡宮放生会延引
師郷記
十六日、駒牽
師郷記
十八日、御霊会
師郷記
二十日、釈奠、但し宴穏座を停止
師郷記
二十九日、後崇光院崩御
師郷記、大乗院寺社雑事記、続史愚抄
九月三日、御燈停止
師郷記
四日、後崇光院中陰を大光明寺内地蔵殿に始行
師郷記
九日、重陽節句、平座を停止
師郷記
十一日、伊勢例幣を延引
師郷記
十五日、禁裏御祈祷のため天地災変祭を行う
師郷記
二十日、この日より十日間定観寺老僧を召し、禁裏で法華経を講ず
師郷記
二十九日、後崇光院遺詔奏、この日錫紵著御の儀あり
師郷記、禁裏御錫紵之事同若宮御方御軽服御服之事
十月一日、旬、平座停止
師郷記
四日、この日より禁裏で如法仏眼法を修す、十日結願
師郷記(四日・十日)
八日、後崇光院三十五日御仏事のため、御経供養を大光明寺に行う
師郷記
十一日、後崇光院四十九日御仏事を大光明寺に行う
師郷記
十八日、この日より禁裏で二尊院長老の大経談義、三十日結願
師郷記(十八日・三十日)
二十八日、二尊院長老を召して円頓戒を受ける
師郷記
十一月六日、平野祭ならびに春日祭延引
師郷記
七日、梅宮祭延引
師郷記
十日、大原野祭延引
師郷記
十一日、園韓神祭
師郷記
十二日、鎮魂祭延引
師郷記
十三日、新嘗祭
師郷記
十四日、豊明節会を停め、平座
師郷記
十八日、春日祭追行、この日再び平野祭延引、また吉田祭延引
師郷記、続史愚抄
十九日、梅宮祭追行
師郷記
二十二日、大原野祭追行
師郷記
二十四日、鎮魂祭追行
師郷記
十二月一日、吉田祭追行
師郷記
二十日、興福寺維摩
三会定一記
二十七日、後七日御修法を追行
続史愚抄(二十七日・三十日)