拙著『乱世の天皇』見どころ4ーアンチヒーロー
今日は何の日、後小松天皇の誕生日だそうです。
拙著として7月末に出版予定の『乱世の天皇』(東京堂出版)の見どころ紹介です。
後小松天皇はどんな人でしょうか。詳しくは過去ログをご覧ください。
足利義教を主人公にすると明らかに悪役となります。足利義教に大きく立ちはだかる人物となります。また伏見宮貞成親王との関係も非常に難しいもので、やはりどうしても悪役になります。
後花園天皇を「近代の聖主」に育て上げたこの二人にとっては不倶戴天の敵とまではいいすぎですが、相当難敵であったことは間違いがありません。
これでもか、と暗君ぶりをさらけ出す後小松で、家族としても家庭崩壊を引き起こしてしまいます。息子二人はグレてしまいますし、妻には不倫をされてしまう始末です。夫婦不和、親子関係の断絶、とプライベートでもいいところがありません。
ところがこの後小松、後花園に対してだけは非常にいい父親ぶりを見せるシーンがあるんですね。そして後花園も終生後小松を父として慕い続けるわけです。その辺の人間関係の機微を少しばかり掘り下げてみました。
後小松の死後、義教の執念深い復讐によって追い詰められる後小松典侍の光範門院や理永女王の理不尽な運命もお見逃しなく。
お楽しみにお待ちください。