記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。 Copyright © 2010-2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

室町・戦国時代の歴史・古文書講座

歴史学研究者、古文書講師の秦野裕介がお届けする室町・戦国時代の知識です。

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

後花園天皇、綸旨を取り消される2

後花園天皇が綸旨を取り消される、という事件について取り上げています。 次にあげる「室町幕府奉行人連署奉書」であっさり取り消されています。 hyakugo.kyoto.jp 翻刻から。 神泉苑境内事、号荒野菅二位 在綱卿家雑掌猥被掠給綸旨云々、 於彼地近遍者、有…

後花園天皇、綸旨を取り消される

「綸言、汗の如し」という言葉があります。綸言とは天皇の言葉、汗の如し、というのは汗のように一旦出たら取り消したり訂正したりできないもの、という意味です。 為政者が自分の言った言葉を簡単に翻して、全く恥じなければ、為政者の言葉に重みがなくなり…

後花園天皇宸筆女房奉書

女房奉書について、少し見ていきたいと思います。 題名がそもそもおかしいですね。「奉書」なのに「宸筆」。つまり「奉書」とは主君の意を奉って祐筆が書く書状のはずです。天皇の意を奉じるのであれば「天皇様はこのように仰せである。そこで私が天皇様の意…

キレる後花園天皇

題名は田村航氏の「揺れる後花園天皇」(『日本歴史』818、2016年7月)のパクリです。 田村氏の論文は、永享の乱における治罰綸旨の復活をめぐって、従来は幕府権力の動揺を朝廷の権威で補おうとした、とされてきたものを、逆に動揺する後花園天皇の…

嘉吉二年正月一日〜十二月三十日

嘉吉二年 正月一日、四方拝、御薬供、元日節会 管見記、師郷記、続史愚抄 五日、叙位 管見記、師郷記、続史愚抄 七日、白馬節会 管見記、師郷記 八日、後七日御修法、太元帥法、この日、前内大臣西園寺公名に本座宣下あり、大臣本座宣下の始まり 管見記、東…

永享十三(嘉吉元)年正月〜十二月三十日

永享十三年正月一日、四方拝、小朝拝、元日節会 看聞日記、管見記、師郷記 二日、殿上淵酔、御薬供 看聞日記(二日、三日) 五日、別殿行幸 師郷記 六日、叙位追行 看聞日記、管見記、師郷記 七日、白馬節会、この日降雪、御製を梅枝に添えて貞成親王に賜う…

永享十二年正月一日〜十二月三十日

永享十二年 正月一日、四方拝、出御、小朝拝、御薬、元日節会 建内記、師郷記 二日、殿上淵酔、御薬 建内記、師郷記 三日、御薬 建内記 五日、叙位延引 建内記 六日、叙位を追行 建内記、師郷記 七日、白馬節会、出御 建内記、師郷記 八日、後七日御修法、太…

後花園天皇の陵墓

この前、後花園天皇陵の参拝に行ってきました。後山国陵(のちのやまくにのみささぎ)といいます。京都市右京区にある、とは行っても、かつての北桑田郡京北町ですから、かなり不便なところにあります。京都駅からJRバスで周山、そこから乗り換えて常照皇寺…

後花園天皇の生涯−永享十一年正月一日〜十二月三十日

永享十一年 正月一日、四方拝、小朝拝、供御薬、元日節会 薩戒記、師郷記 二日、殿上淵酔、供御薬 薩戒記、師郷記、続史愚抄 三日、供御薬 続史愚抄 五日、叙位、御前の儀 薩戒記、師郷記 七日、白馬節会 薩戒記、師郷記 八日、後七日御修法、太元帥法 薩戒…