記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。 Copyright © 2010-2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

室町・戦国時代の歴史・古文書講座

歴史学研究者、古文書講師の秦野裕介がお届けする室町・戦国時代の知識です。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ブログ、フェイスブック、ツイッターを如何に使うか

ブログ、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムを使いこなす歴史学関係者も多いと思います。私も一応この全てを使っています。 ただどう使い分けるか、と言う事でいえば私も随分試行錯誤してきました。私なりの経験から得た考えをここに書いてみます。…

オンライン日本史講座二月第四回「蝦夷地・琉球と室町幕府」3

ニッチな分野を講座にするという無謀なことをやらかしています。聞きたい、という人、果たしているんだろうか?ということでビビっています。 ticket.asanojinnya.com これもオンライン日本史講座の醍醐味です。普通の講演会ならばこんなニッチなテーマで開…

光厳天皇綸旨(『朽木家古文書』国立公文書館所蔵)

古文書入門です。 『朽木家古文書』二号文書の「光厳天皇綸旨」です。難しいところがありますので、とりあえず読めるところだけでも読むことをお勧めします。前二行は読みやすいです。途中から急に字が崩れてきます。 とりあえず釈文です。上の文書と照らし…

『戦国古文書入門』刊行のお知らせ

渡邊大門編『戦国古文書入門』(東京堂出版)が本日刊行されました。 www.tokyodoshuppan.com 戦国古文書入門 私は伊達政宗・長宗我部元親・上杉謙信を担当しています。下の画像は私もプレイしている戦国IXAの画像です。(Copyright © 2010-2019 SQUARE ENIX…

オンライン日本史講座二月第四回「蝦夷地・琉球と室町幕府」2

オンライン日本史講座のお知らせです。 ticket.asanojinnya.com テーマは「蝦夷地・琉球と室町幕府」ですが、私の専門上、蝦夷地が中心になります。 室町時代の「蝦夷地」を理解するためには二つの視点が必要です。 一つは室町幕府の都鄙関係論です。室町幕…

後花園天皇の生涯−康正三年正月一日〜長禄元年十二月晦日

康正三年正月 一日、御薬供、元日節会 清贈二位宗賢卿記 二日、御薬供 続史愚抄 五日、叙位 続史愚抄 七日、白馬節会 続史愚抄 八日、女叙位を延引、太元帥法を行う、後七日御修法は停止 続史愚抄 十一日、県召除目延引 続史愚抄 十六日、踏歌節会 山科家礼…

オンライン日本史講座二月第四回「蝦夷地・琉球と室町幕府」

北海道の中世史はほとんど研究が進んでいないと言われます。しかし実際には意外と研究が進んでいる、と言える気もしてきました。 海保嶺夫氏の『中世蝦夷史料』『中世蝦夷史料補遺』がやはりこの研究の大きな一里塚であったと思います。 中世蝦夷史料 中世蝦…

オンライン日本史講座二月第三回「朝鮮使節の見た室町日本」

「オンライン日本史講座」2月第3回、無事終了しました。 www.youtube.com 『老松堂日本行録』と『海東諸国紀』における日本認識についてです。 応永の外寇の講和交渉のために来日した朝鮮国回礼使の宋希璟の記した紀行文が『老松堂日本行録』です。 そこに…

「後西天皇」という奇妙な加後号について

前回のオンライン日本史講座で本筋とは関係ないところで話題になったのが天皇の追号です。 ticket.asanojinnya.com 本題は「日明貿易と倭寇」だったのですが、天皇の追号に話がずれて、そこで「後西天皇」という妙な名前の天皇について話題になりました。 ち…

オンライン日本史講座2月第3回「朝鮮使節の見た室町日本」に向けて3

「朝鮮使節の見た室町日本」に向けての第3回目です。ここでは基礎的な話をしております。突っ込んだ話は当日です。 ticket.asanojinnya.com 朝鮮使節はしばしば来日しています。 有名なところでは足利義教のお悔やみにやってきた卞孝文がいますが、この使節…

後醍醐天皇綸旨(『朽木家古文書』(国立公文書館所蔵)所収)

月曜日は古文書の解説です。 第一回は後醍醐天皇綸旨です。確か「古文書入門」というカテゴリーで後醍醐天皇綸旨(『東寺百合文書』)をやっていた記憶はあるのですが、それは忘却の彼方、ということで気にせず新しいシリーズとして始めます。 一回で1つの文…

オンライン日本史講座二月第三回「朝鮮使節の見た室町日本」に向けて2

毎度ー!!!じゃなくて、毎度名前が定まらなくて申し訳ねぇことです。 オンライン日本史講座2月21日分の「朝鮮使節の見た室町日本」予告編の2回目です。動画を付ければプロダクトローンチっぽくなってなんか格好いいのでしょうが、動画をここで後悔する…

後花園天皇の生涯−康正二年正月一日〜十二月晦日

ちなみにこの年は後花園天皇が仙洞御所に方違え行幸を頻繁に行っています。仙洞御所の主の父の法皇(貞成親王)が病気になっていたようです。この年八月二十九日、八十五歳で「崩御」します。 貞成親王が実際に法皇待遇だったのは「崩御」という表記からも明…

オンライン日本史講座二月第三回「朝鮮使節の見た室町日本」予告

自分で作成した更新スケジュールを間違えて日曜日にアップする予定の「後花園天皇の生涯」をアップしてしまいました。というわけで深夜に書いています。 ticket.asanojinnya.com2月21日のオンライン日本史講座「朝鮮使節の見た室町日本」の予告編です。 …

後花園天皇の生涯−享徳四年正月一日〜康正元年十二月晦日(七月二十五日改元)

享徳四年正月一日、小朝拝、御薬供、元日節会清贈二位宗賢卿記、師郷記、続史愚抄二日、御薬供、殿上淵酔清贈二位宗賢卿記、師郷記三日、御薬供師郷記五日、叙位清贈二位宗賢卿記、師郷記、康富記七日、白馬節会、出御管見記、清贈二位宗賢卿記、師郷記、康…

オンライン日本史講座二月第二回の報告

今日は「日明貿易と日本国王」という題で行いました。 www.youtube.com ticket.asanojinnya.com まずは「海禁体制」です。 鎖国論から「四つの口」論への転換から話を始めました。 近世(江戸時代)を鎖国体制という、国を閉ざしていた、という見方で見るの…

後花園と後土御門の化粧

昔の偉い人の顔は化粧をしているのはご存知なことと思います。 少弐景資「竹崎季長絵詞」 これは文永の役で竹崎季長を見送る少弐景資ですが、しっかり顔に白粉を塗り、口紅をさしてお歯黒をしているのが見えると思います。ちなみにこの日景資は征東左副都元…

オンライン日本史講座2月第2回「日明貿易と日本国王」に向けて3

オンライン日本史講座2月第2回「日明貿易と日本国王」のための予備講座3回目です。 ticket.asanojinnya.com 今回は室町幕府の将軍と日本国王についてざっくりと述べていきます。 最初の「日本国王」である「日本国王良懐」こと懐良親王は今川了俊に敗れ、…

オンライン日本史講座二月第二回「日明貿易と日本国王」に向けて2

木曜日のオンライン日本史講座2月第2回に向けてのエントリです。 ticket.asanojinnya.com 前回は日明貿易の前提の話をしました。 今回は「日本国王」の初発について説明いたします。 日本国王として一番有名なのは「日本国王源道義」こと足利義満でしょう…

ラボール学園での講演の予定

公益社団法人京都勤労者学園での講演、古文書講座のお知らせです。 2月6日から受付が始まっております。直接ご来場いただいて申し込む形です。ネットはもちろん電話でのお申し込みも承っておりません。恐れ入りますが直接窓口までお越しくださいませ。 www…

称光天皇の追号について

称光天皇の追号が「称徳天皇」と「光仁天皇」から一字ずつ採った、というのは基本的には疑うべくもない事実である、と言ってよいでしょう。なぜかといえば、当時学識ナンバー1と言われた一条兼良が書いているからです。しかも兼良は称光天皇の追号の決定に…

オンライン日本史講座二月第二回「日明貿易と日本国王」に向けて

戦国IXAのメンテの終了予定時刻が22時間延びて暇です。 そういう時はオンライン日本史講座。 ticket.asanojinnya.com 次回の二月十四日は「日明貿易と日本国王」です。 これを理解するためにはまずは海禁体制と貿易について理解しないといけません。 海禁…

オンライン日本史講座第5回

おかげさまで無事第五回を終えることができました。今回は参加者が合計8名とかなりいい感じに増えてまいりました。 www.youtube.com ticket.asanojinnya.com Zoomを使ったオンライン講座のいいところとして、直接話すだけでなく、チャットに書き込んで意見…

オンライン歴史講座第5回予告3庚寅以来の倭寇

明日のオンライン日本史講座のお知らせ第三回です。相変わらず見出しが一定せず申し訳ないことです。昔からこういうきっちりしたことが苦手です。研究会で史料を貼り付ける作業をやっていた時に後輩から「秦野さん、まっすぐ貼ってくださいね」と注意を受け…

称光天皇の追号の由来

今日は称光天皇について考えてみました。 称光天皇は我らが後花園天皇の一つ前の天皇です。皇女は残せたのですが、皇子を残せなかったため、あえなく皇統が断絶してしまいました。 後小松はそこで伏見宮家から養子を迎えて皇統を存続させることを選択します…

オンライン歴史講座第5回予告2

オンライン歴史講座第5回の予告です。 nihonshi.asanojinnya.com 倭寇に関して重要なポイントは、前期倭寇と後期倭寇に分けられるか、という点です。 一般的に「前期倭寇」というのは、十三〜十四世紀の倭寇で、その主体は対馬・壱岐・松浦などの海民が朝鮮…

後花園天皇宸翰消と足利義教自筆御内書2

前回見てきました後花園天皇宸翰消息および足利義教自筆御教書(熱田神宮宝物館所蔵)の解説です。 前回のエントリはこちらになります。 sengokukomonjo.hatenablog.com これについては『看聞日記』永享五年十二月十二日条にいろいろ書いてあります。 十二日…

『戦国古文書入門』(東京堂出版、2019年)の執筆の裏話

渡邊大門編『戦国古文書入門』執筆者の一人の秦野です。 www.tokyodoshuppan.com 戦国古文書入門 私以外の執筆者のお名前も知ることができました。みなさま、その界隈の一流の方ばかりで、私などがそこに混ざっているのはおこがましい限りです。 私は実はく…

オンライン歴史講座第5回(2月第一回)「倭寇」のお知らせ

オンライン歴史講座のお知らせです。 ticket.asanojinnya.com 2月は室町時代の国際環境について議論していきます。 2月の第一回は倭寇です。 私の倭寇に関する見解は以下にまとめられています(pdf注意)。 www.ritsumei.ac.jp http://www.ritsumei.ac.jp/ac…