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室町・戦国時代の歴史・古文書講座

歴史学研究者、古文書講師の秦野裕介がお届けする室町・戦国時代の知識です。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

拙著『乱世の天皇』見どころ14ー評伝だけではない

引き続き今谷明氏にいただいた拙著へのレビューを取り上げます。 weekly-economist.mainichi.jp 冒頭に書いてあります「評伝の形式取りつつ室町期の特異な状況活写」ですが、要は後花園天皇の評伝というに止まらず、室町時代の朝廷と幕府の関係を描き出した…

拙著『乱世の天皇』見どころ13ー天皇論との関わり

前エントリに引き続き今谷明氏による『週刊エコノミスト』2020年9月1日の書評に関連した話です。 weekly-economist.mainichi.jp 今谷氏は次のように述べます。 戦後の論壇では天皇に関する問題は甚だ微妙であり、学界でも天皇の事績を論ずることはタブ…

拙著『乱世の天皇』見どころ12ー今谷明先生による紹介

今谷明先生が『週刊 エコノミスト』2020年9月1日号で拙著をご紹介くださっています。 weekly-economist.mainichi.jp 週刊エコノミスト 2020年09月01日号 [雑誌] 今谷先生といえば、拙著のあとがきにも記しましたが、拙著の出発点と言っても過言ではな…

拙著『乱世の天皇』見どころ11ー海域アジアへの目配り

これはまあ、ゆるく自慢が入ってますが、拙著『乱世の天皇』の見どころの一つは第八章「後花園天皇の時代の海域アジア」です。後花園天皇の本で海域アジアとの関係を述べた書物は初めてでしょう。というか、後花園天皇の評伝が初めてでした。 というネタはさ…

足利義教にまつわる誤解

足利義教の評伝をいつかどこかで書こうと決めましたが、まずはネタ作りです。 NHKの「知恵泉」という番組でそういえば足利義教が取り扱われていました。ググってみるとその番組の中身が分かりました。ただかなり違うんじゃないかな、と思わせるところがあり…

足利義教の評伝の構想

後花園天皇の評伝を書くと、次の課題は足利義教の評伝です。 言わずと知れた室町幕府六代将軍です。足利義満の子として生まれ、青蓮院門跡から延暦寺の天台座主を務めた高僧です。兄の足利義持の死去に伴い、くじ引きで将軍に選出され、将軍権力を強化しよう…

本の文字数はどれくらいの字数なのか

拙著『乱世の天皇』(東京堂出版)の話です。 www.tokyodoshuppan.com 著書はどれだけの文字数なのか、という話です。 作家であり、出版社経営をしていらっしゃる木暮太一氏の動画を見ていました。 https://www.youtube.com/watch?v=BBg25fZYipM 「10万字は…

拙著『乱世の天皇』見どころ10ー読み仮名再び

拙著『乱世の天皇』(東京堂出版)の見どころというか、苦労の跡です。 www.tokyodoshuppan.com 読み仮名にかなり力を入れている話をしていますが、僧侶の名前も悩みどころです。 例えば誰でも知っていると思いますが、源実朝を暗殺した「公暁」、もうこれは…

拙著『乱世の天皇』副読本4ー後小松天皇

拙著『乱世の天皇』を読むときに知っておくと役に立つ知識です。今回は後小松天皇を取り上げます。 後小松天皇については以下のエントリで取り上げたことがあります。 sengokukomonjo.hatenablog.com sengokukomonjo.hatenablog.com あまり有名な人物ではな…

拙著『乱世の天皇』副読本3ー後光厳天皇の子孫

本エントリは拙著『乱世の天皇』(東京堂出版)の副読本として、歴史に詳しくない方が拙著を読むときに、あった方がいい知識を記しています。 『乱世の天皇』–株式会社東京堂出版 今回は「後光厳皇統の人たち」というテーマですが、拙著では「皇統」という言…

拙著『乱世の天皇』副読本2ー観応の擾乱

本エントリは拙著『乱世の天皇』(東京堂出版)の副読本として、歴史に詳しくない方が拙著を読むときに、あった方がいい知識を記しています。 www.tokyodoshuppan.com こちらと同内容です。こちらのサイトは小中学校向けに社会の情報を発信しています。場合…

拙著『乱世の天皇』副読本1ー両統迭立

拙著『乱世の天皇』(東京堂出版)は一応東京堂出版という歴史・古文書を中心とした出版社から出ています。 www.tokyodoshuppan.com そのため、かなりコアな歴史ファン相手のため、全く歴史をご存じない人にとっては通読するのは少し骨が折れるかもしれませ…