2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧
八月 一日、八朔の儀 満済准后日記 四日、称光天皇の遺詔奏。警固・固関・廃朝三日・北野祭岩清水八幡宮放生会延引・釈奠駒牽停止等の宣下、天皇錫紵(しゃくじょ・しゃくちょ)を着す、倚盧下御の儀(倚盧殿の儀)はなし、安楽光院にて称光天皇の初七日、二…
天皇の命令を伝える文書である綸旨(りんじ)を読んでいきます。 京都府立京都学・歴彩館所蔵『東寺百合文書』ホ14ー1文書です。 hyakugo.kyoto.jp 色の違う部分です。綸旨の最大の特徴はこの色です。詳しくはここをご覧ください。 28. 薄墨(うすずみ)…
少し間が空いてしまいました。織田信長朱印状を読むシリーズです。前回翻刻までは済ませました。そして印判状のバリエーションを少し見てみました。 では元に戻って、朽木元綱宛織田信長朱印状を見ていきます。 国立公文書館所蔵『朽木家古文書』「織田信長…
凡例 宮内庁編『後花園天皇実録』をもとに「年月日、事項、典拠史料名」を記述。後花園天皇の事績とその典拠史料を調べやすいようにまとめる。底本にしたのはゆまに書房の『後花園天皇実録』 天皇皇族実録 vol.85~87 後花園天皇実録 全三巻 - ゆまに書房 天…
後花園天皇 当初の加後号は後文徳天皇、出典「親長卿記」「続神皇正統記」 後文徳天皇という加後号は「後」に諡をつけたものであったために、一条兼良から批判が出て後花園天皇に変更されている。 諱は彦仁。伏見宮貞成親王(後崇光院)の第一皇子(第二子)、生…
2020年8月1日追記 初となる後花園天皇の評伝である拙著『乱世の天皇』(東京堂出版)のお知らせを記載しました。 www.tokyodoshuppan.com このブログのもう一つのコンテンツです。後花園天皇の生涯について見ていきます。 後花園天皇は今の数え方では…
今日は印判状を見て行きます。と言っても、印判状は「印判が捺してあるもの」なんで、印判状と一口に言いましても本当に様々なものがあって、これを「印判状」の一言で処理するのも如何なものかと考えています。 昨日まで見てきた織田信長の印判状です。朱印…
まずは現物を。 国立公文書館所蔵『朽木家古文書』より織田信長朱印状です。 印判状とも呼ばれます。印判すなわち印章すなわちハンコを捺したことからこの名があります。ハンコ、もとい印判には朱印と黒印などがあります。花押の代わりに印判を捺してあるの…
今回は朱印状を読んでいきます。まずは現物を。国立公文書館蔵『朽木家古文書』三十八号文書「織田信長朱印状」です。 織田信長は人気がありますね。娘の保育園のお友達のお母様に中世史に関心がある方がいらっしゃって、「織田信長が好きです」とおっしゃっ…
www.digital.archives.go.jp 国立公文書館所蔵「朽木家古文書」から「足利義晴御内書」です。 御内書ですから次の三つの特徴があります。 1、年号を欠く書状形式の直状。 2、書止文言が「也」と言い切り。 3、室町殿の花押が据えてある。 中身はざっくり…
弘前大学の関根達人先生から反応をいただいたので、琉球と室町幕府の関係について、少し見ていきたいと思います。 現在残存している日本国王→琉球国王宛文書は四通です。ちなみに日本国王は「室町殿」、琉球国王は「世の主」と呼ばれていました。 最初の一通…
前回までしばらく連署奉書をやってました。今日は御判御教書(ごはんのみぎょうしょ)と並ぶ代表的な室町殿が発給する直状(じきじょう)形式の文書である御内書(ごないしょ)について見ていきます。 御内書は室町幕府の後期になってくると急増する文書で、…
では恒例となりました京都府立京都学・歴彩館所蔵『東寺百合文書』ニ−44−6文書です。 ニ函/44/6/:室町幕府奉行人連署奉書|文書詳細|東寺百合文書 ちなみに今日、ブログの書き方を教えるというオンラインセミナーを見てきました。ベネフィットが必要な…
『満済准后日記』を繰っていて外宮遷宮関連の記事を見つけました。 ちなみに満済とは、足利義満・足利義持・足利義教の三代の護持僧を務めた真言宗の高僧で、醍醐寺三宝院門跡です。 有名な事績としては義持が死ぬ時に枕頭に侍り、後継者をめぐってくじ引き…