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室町・戦国時代の歴史・古文書講座

歴史学研究者、古文書講師の秦野裕介がお届けする室町・戦国時代の知識です。

拙著『乱世の天皇』見どころ9ー巻末の参考文献

ツイッターの相互フォローさんのツイートで嬉しいものがありました。拙著『乱世の天皇』(東京堂出版)巻末の参考文献欄にご注目くださっています。そこも私なりに一つのこだわりとなっています。

 

www.tokyodoshuppan.com

なお拙著は現在全国の書店で好評かどうかは分かりませんが、販売中です。書店でお見かけの際には購読いただけますと幸いです。

 

参考文献一覧の上がっていない書物もありますが、やはり参考文献一覧はあった方が親切かな、と思います。もっと深く学びたい、と思った時に参考文献一覧があるとやはり違います。また自分の書いていることが先学の業績があってこそ、ということも事実なので、そういうことを示すためにも載せておいた方がいいかと思います。

 

ただこれはそのうちに記事にしますが、「ペルソナ設定」と関わりますので、一概に言えない点でもあります。

 

拙著ではその辺は比較的ディープではないペルソナ設定をしています。そこで参考文献には基本的に入手しやすい一般書を並べ、論文集や個別論文は基本的には入れない、という方針にしています。しかし本文中で名前を挙げた論文集や論文は参考文献一覧に名前を入れています。その結果、非常に重要な論文集が脱落してしまう、というアクシデントもありました。ひそかに頭を抱えています。「俺の論文集が載っていないではないか、あいつの論文集は載っているのに」ということがありましたらなにとぞご海容をお願いします、という意味のことを一応書いておりますので、ご海容を。

 

で、相互フォローさんにも喜んでいただけたのは、史料の概要をつけたことです。

 

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こういう感じです。これは拙著の312ページです。

 

実はモデルがあります。これは今谷明先生の『土民嗷々ー一四四一年の社会史』(東京創元社)のスタイルを模倣しました。ただ今谷先生の著書には詳細な説明がついていて、ものすごく勉強になります。しかし私の能力ではそこまで及ばず、簡易な説明をつけるにとどめています。

 

簡便であれ、史料の説明とその史料がどの史料集に載っているのか、を記すことで、より深く自分で史料を繙いて調べたい、という要求にも対応できると思います。特にレポートや卒業論文を執筆する学生さんのお役に立てるのではないか、と思っています。

 

心残りは年表を付けなかったことです。実は作ってはいたのですが、後花園天皇の分だけで、光厳天皇から新しい年表を作り直す根性がなかったことが大きな原因です。あとは紙数もギリギリだった、という面もあります。

 

後花園天皇に限定すれば、弊ブログの「後花園天皇の生涯」に詳細な年表があります。そちらをご覧いただければ幸いです。

 

ここから先は拙著の状況を。

 

ちなみに私のお知り合いの編集者によると丸善丸の内本店様においては平積みになっているそうで、大変嬉しく思います。ありがとうございます。

 

honto.jp

 

大学院時代の後輩によると、丸善京都本店様では面陳(本の表面を向けて陳列すること)だったそうです。地元での厚遇、大変嬉しく思います。ありがとうございます。

追記(7月31日)、売れていたのか、返本されたのか、なくなっていました。

honto.jp

 

私の通勤の途中にあるブックファースト四条大宮店様の歴史本コーナーにもありました。まさかいつもお世話になっている書店に置かれるとは感激の極みです。ありがとうございます。

 

www.book1st.net

塾の教え子の情報によるとジュンク堂西宮店様にも入荷しているようです。こちらも仕事帰りに寄らせていただいており、同じくお世話になっている書店に置いてある、というのは感激です。ありがとうございます。

honto.jp

 

 


土民嗷々―一四四一年の社会史 (創元ライブラリ)