拙著『乱世の天皇ー観応の擾乱から応仁の乱』(東京堂出版)刊行のお知らせ
拙著が発売されます。
皇統の分裂を引き起こした後嵯峨上皇による後深草天皇から亀山天皇の譲位を皮切りに天皇家は自律性を失い、幕府を倒壊に追い込み、日本社会を動乱に巻き込みました。その余波は足利義満による統一後も続き、天皇権威は地に堕ちました。そこからの天皇権威の復活の過程を貞成親王・後花園天皇の生涯を軸に叙述します。
室町時代に稀有であった「戦う天皇」たる後花園天皇に焦点をあてて、「応仁の乱」へと至るまでの波乱万丈の生涯を描く。
序 章 天皇存続のキーパーソン後花園天皇
第一部 分裂する天皇家
第一章 天皇家の分立
第二章 南北朝内乱
第三章 後小松院政の展開
第二部 後花園天皇の登場
第四章 後花園天皇の践祚まで
第五章 後小松院政下の後花園天皇
第三部 後花園親政
第六章 後花園天皇と足利義教
第七章 戦う後花園天皇
第八章 後花園天皇の時代の海域アジア
第四部 後花園院政
第九章 後花園院政
第十章 応仁の乱と後花園法皇
終 章 後花園の子孫たち――天皇はなぜ生き残ったのか
室町時代の天皇家と足利将軍家との関係を分析し、稀有な天皇であった後花園天皇に焦点を当てて、応仁の乱へと至る過程を辿る。将軍足利義教や足利義政との関係にも触れ、「戦う天皇」たる後花園天皇の波乱万丈の生涯を描く。
扱うことの少ない室町時代の天皇について取り上げた貴重な一冊。